おすすめ本 Mさんから

今回は、いつもお手製の小道具を使って「素語り」をしてくださっているMさんからのおすすめ本です。

「ケンカオニ」作:富安陽子 絵:西巻茅子

ケンカオニ (こどものとも700号記念コレクション20)

仲良く遊んでいた男の子ふたり、ひょんなきっかけからケンカになっちゃいます。
お互いに「むかっ」「カチン!」ときたときに、ふたりそれぞれの頭に赤鬼・青鬼というケンカオニがくっついてからがさあ大変!ケンカはエスカレート。売り言葉に買い言葉で、勢いのついた口から飛び出す言葉がすごい展開になっていきます。
ケンカオニはケンカをさせるのがお仕事なんですね。他愛のないことから始まるしょうもないケンカ(笑)大人から見ればほんとしょうもな〜ですが、当の子どもたちには大問題だったりするし(笑)真剣にケンカできるから、きちんとごめんなさいもいえるのでしょう。「ああ、あるある〜」と、ケンカの様子が懐かしく面白く思い出せる本です。
子どもも共感すること請け合いですよ。

Mさんは、富安陽子さんの作品ならどれもお勧めできますよとおっしゃっています。

「ふゆめがっしょうだん」 著:長 新太  写真:富成忠夫、茂木透

ふゆめ がっしょうだん (かがくのとも傑作集 どきどき・しぜん)

葉がすっかり落ちた木々。厳しい冬を越した木々の春を待つ様子が素敵な写真絵本になっています。はじめてみたときは驚きました。木の芽が顔のように見えるんです。しかもみんなで歌っているような、何かをお話しているような。
ひとつひとつの木の芽の顔に、長新太さんがリズミカルな言葉をつけてるので、
楽しく見て、くすっと気持ちもほころびます。
大自然の造作にはつくづく驚かされます。「神は細部に宿る」とはまた違うかもしれませんが、命のリズムの見事さには心を打たれます。

「小平むかしむかし」小平民話の会

こちらは、郷土の勉強をする小平の子どもたちにもぴったりな昔話のシリーズです。
小平市立図書館や小平市教育委員会が出版しています。小平市文化財として貴重な資料ですが、貸し出し可(禁止のものも有り)のものもありますので、ふるさとの昔を知るには良い本だと思います。