おすすめ本 (5)

きょうは 6年生と4年生の保護者の Mさんです。
 
息子さんの大好きな本を紹介してくれました。
とべバッタ」 田島征三 作 偕成社
茂みの中にいるバッタは
いつも誰かにおそわれるのではとビクビクしながら生きていましたが、
そんな暮らしがいやになり思い切って外の世界に飛び出します。
あっという間にみつかってしまいますが、バッタは自分に羽があることを思い出し
必死に飛んで逃げようとがんばるお話です。
 
すべてのページが見開きで1枚の絵になっている、迫力のある絵本です。
田島さんの筆遣いがまったく見事で、虫や景色を表現した筆のかすれ具合も
絶妙で、生き生きと描かれた絵だけ見てても素晴らしい!
 
もう一冊は、Mさんご自身とお姉さんの好きだった(というか強く強く印象に残っている)本。
しばてん」 田島征三 作 偕成者
すもうをとるのが好きな妖怪は村人をいつも投げ飛ばし、そのせいで畑仕事が
はかどらなくなった村人達がしばてんをやっつけるという。
ところがやがて村のはずれに赤ん坊が捨てられていて、たろうと名づけられる。
たろうは長じるにつれ、相撲が好きでしかもめっぽう強い子に。
しばてんの生まれ変わりなのか・・・?
さて村にピンチが、そのときたろうは、そして村人は・・・。
 
このテーマは非常に重く、Mさんの話を聞いてるだけで人間の身勝手さ、残酷さ、
現実の厳しさ、やるせなさ、理不尽さをあますところなく
あらわした絵本の存在に驚くとともに、辛くもなります。
絵も田島さんなのでインパクトがあり、決して可愛い系ではありませんが
深く胸に突き刺さるような話の展開と結末はMさんたちの記憶に長く残ったのでしょう。
 
絵もそうですが、お話もインパクト大の絵本ですね。